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ブレックファスト・クラブ(字幕版)

この記事では映画ブレックファスト・クラブを観た感想を主観的に綴っています。不快になる表現があるかもしれませんのでご注意ください。

 

ブレックファスト・クラブ(The Breakfast Club)

1985年公開のアメリカ合衆国の青春映画。ジョン・ヒューズ監督。ブラット・パックの代表作。

を観ました。

まず一言。

心地いい。

この映画は観ていて心地が良かった。

懐かしさからくる心地よさです。

小さい時よく遊んでた公園に久しぶりに行けば、たとえ何十年と月日が経っていても、懐かしさでホッとする。そういう感覚わかりますかね?笑

そういう心地よさです。

 

要は、みんなが学生時代に一度は味わったことのある、あのくすぐったい憂鬱や愛しい自尊心、友情への依存性などを惜しげも無くぶちまけられた作品でした。

高校生の頃の多感な時期を新鮮に思い出せる年齢層にとっては、彼らが醸し出す空気感、より心地が良く感じるでしょうね。

 

この物語は、普段生活する上で全く交わることのない人種が5人なんらかの理由で休日補習によって招集されるところから始まります。

(みんな何やかんや反発しつつも、招集されるだけの負い目を自身感じてるからか、誰も本気で脱走しようとしないのが素直で可愛らしい。)

なんらかの理由があるだけに、みんなどこか欠けています

高校生、思春期真っ只中。自分が抱えている悩みやコンプレックスを周りに、ましてや初対面の同級生に話すわけもなく…。

同級生に舐められたくない

&胸の内を誰かと共有して受け入れられたい

みんなが純粋に且つ複雑に抱いている思春期ならではの機微を分かりやすく描いています。

正直、この映画はあらすじだけで「きっと最後はみんな仲良くなってハッピーエンドだな」とネタバレしているようなものです。

 

当たってます。

当たっていたんですが

私が思っていたよりも

遥かにリアル繊細でした。

最後の最後まで、互いに安易に心を開き切ることはしません。

 

その見所というのは、彼らが補習に参加せざるを得なかったなんらかの理由を打ち明けるシーン。彼らはお互いの悩みの暴露し合って、それに対しても馬鹿にして、「シャラップ!」「ファ○ク!」って言い合うほどに喧嘩して…。

でも、次のシーンでは音楽を爆音でかけ一緒に踊ったりするんです。この転換の勢い。これが上手です。

この作品、青春映画の割にはガッツリと話し込むシーンがあまりありありません。

ないのに、なぜ私は、彼らが築き上げた友情は固いんだ!と思い込んでいるのか。

それは話し込むシーン以外の、繋ぎのようなシーンこそに彼らの関係性が伺えるから。

普段優等生なやつが自ら音楽を爆音で流し、みんなが思い思いに踊りまくる。不思議ちゃんがチャラ男と、スポーツマンが陰キャラと。そこにはもちろん隔てなどありません。

(観てる最中は所詮ワンシーンなのでここまで深くは考えませんよ!)

ただ、あの繋ぎのようなシーンの直後に、険悪な仲だった不思議ちゃんとお嬢様の二人がメイクをし合うほど仲が良くなっている。かと思えば次のシーンでは泣きながら罵り合う。

この勢い。

(そういえば、映画に無駄なシーンなど1秒もなかった

カッコつけるとそんな風に、この映画のおかげで再確認できました。)

 

終わる頃には、都合よくカップルが成立していても「そりゃそうだよね!」ってすんなり言えちゃうほど。だってあんなに濃密に接していたんだもの。

日本では三年間、高校生をします。

その中で築いた関係って、彼らの8時間より厚いものなの?

正直ビミョーです…笑

 

これこそ、青春映画。

自分の驕りを無慈悲に叩かれ、

自分の嫌いな部分を柔らかく認められる

彼らは嫌なものを「大嫌い!」と心から叫んでいます。自分のプライド、ときめいた人にキスをします。100%自分自身で生きている。

 

総評すると、

私ってなんだったっけ

忘れちゃった時に観たくなる映画。つまり超おすすめです。

 

ぜひ。おやすみなさい。

 

ちなみにブレックファスト=朝食